「社会問題とドキュメンタリー映画」
飯田基晴さん(ドキュメンタリー映画『犬と猫と人間と』監督)
SundayLABメンバーの皆さん。こんにちは。代表の佐々木稔です
11/1(日)に開催された第107回勉強会。
少し間が開いての開催で、ちょっとだけ心配していたのですが、
おかげさまで30人近い方に集まっていただいて、とても盛会となりました。
ディレクターを務めてくれた中村君が、当日の様子をまとめてくれましたので、早速紹介させていただきます!
【勉強会の概要】 今回は、映画監督・飯田基晴さんを招き、代表作である『あしがらさん』の上映会と、現在公開中の『犬と猫と人間と』の紹介を行いました。
その後のグループディスカッションでは、映画を観た感想や、
飯田さんに次回に作品としてまとめて欲しい社会問題について話し合いました。
ドキュメンタリー映画『あしがらさん』は、
新宿で無宿生活を送る“ホームレス”を描いた作品。
あしがらさんと飯田監督の心の交流は、日本中の多くの上映会で感動を呼び、
海外でも理解者が現れ、ロンドンでの公開も実現。
日本のホームレス問題が、世界に発信されました。
現在民主党が問題として取り上げている“生活保護者のグループホーム”の在り方、
政策支援の形についても、なんらかの示唆を与える内容を含んでいます。
現在、渋谷ユーロスペースで公開中の『犬と猫と人間と』は、
日本の保険所で毎日1,000匹近くもの犬猫が殺処分されているという
人間のエゴが招いた現実に向かい合った作品。
(渋谷での公開が、2009年11月20日までとなっております。)
http://www.inunekoningen.com/index.html
『あしがらさん』を劇場で観た方が、
動物を殺さないでという思いを、飯田さんに託すという、
映画としては珍しい経緯で制作に至ったそうです。
【当日の模様】 冒頭では、飯田さんに自身を振り返っていただき、
どのような経緯でドキュメンタリー映像に関わるようになったか、についてお話をしていただきました。
飯田さんは、10代後半の頃、新宿でのホームレス支援活動に参加されていたとのこと。ただ、その時点では、「映像」を持って社会に問いかけようというような志は持ってはいなかったという点に、参加者の皆さんは少し驚いていたようです。
「目の前の問題を、少しでも解決する方向に向かわせる為に、
映像という形で残して、何処かで発表する」ことが、映像制作を志すことになった動機であり、飯田さんにとって、そのときできる精一杯の抵抗だったそうです。
ホームレスのドキュメンタリーという、あまり一般的でない映画の上映会では
ありましたが、冒頭のBGMが流れ、10年前の今より少汚れている気がする新宿の様子に、飯田さんのやわらかい語り口調がオーバーラップすると、ものすごい勢いで映像の世界に引き込まれ、80分弱の上映時間があっというまに過ぎ去りました。
上映の間、飯田さんは「昔の自分の作品を観るのは、人前でズボンを下ろすような恥ずかしさを感じる」ということで外に出てしまいましたが、戻ってきて参加者の様々な質問に答えてくれました。
「もし、あしがらさんの存在がなければこの映画は生まれなかったのでは?」という質問に対して、「これは僕とあしがらさんという二人が出会ったからこそ生まれた物語だと思います。」と力強く答えていたのがすごく印象的でした。
この『あしがらさん』を劇場で観ていた、あるおばあさんが、自分が大切にしてきた犬や猫への想いを、飯田さんの映像に託したい、、、と、自らの保険金を投げうって、飯田さんにお願いしたところから、『犬と猫と人間と』の制作が始まったのですが、
『あしがらさん』を観て、そんなおばあさんの気持ちに、少しだけ触れることができた気がしました。
最後に、『あしがらさん』および『犬と猫と人間と』の予告編を観た感想と、「今後、ぜひ飯田さんに取り上げてほしいテーマ」について、小グループを作って話し合いました。各グループともディスカッションが盛り上がって、時間が足りないくらい。その後行われた、飯田さんを囲んでの交流会も、大変盛り上がりました。

